なぜ「車に出来るだけ依存しないまち」を目指すのか。高度経済成長期以降、あまりにも社会全体が車を重視しすぎたため、道路は広げられ、まち並みは壊され、自転車は車道から排除され、子どもの遊び場は大幅に失われ、歩行者は常に危険を感じながらの通行や歩道橋による上下移動を余儀なくされるなど、歴史的・文化的なまち並みや歩行者を優先した人間重視の交通空間とはあまりにもかけ離れてしまいました。この野蛮な都市空間を、人間本来の基本活動である「歩く」ことを中心として生活が出来るまちとして蘇らせようという発想です。
また、日本は前例のない速度で高齢社会を迎えようとしており、車を運転できない人の割合は確実に増えることが予想されます。さらに地球環境問題におけるCO2 削減などを背景に、欧州を始め世界各地では「車に出来るだけ依存しないまちづくり」が既に始まっています。
研究会では、歩行者・自転車・公共交通などの交通(移動)に関するテーマについて、様々な方との意見交換や調査・観察・視察などにより「学び」、具体的な「発信」「提案」を行っていきたいと考えています。
代表:高麗敏行