国土交通省のメールマガジンからの抜粋です。

◆国土交通セミナー
○公共交通の「快適性・安心性評価指標」とは?

 鉄道やバスなどの公共交通に対するニーズは、主に「利便性(運転頻度の向上など)」「速達性(速さ)」「経済性(安さ)」「安全性(無事故など)」「快適性(様々な体感など)」「安心性(人的対応の充実など)」からなり、このうち「快適性」「安心性」については、利用者の新たなニーズが生じ続けている一方、対応は比較的遅れており、今後ますます重要になると考えられました。
そのため、国土交通省では、平成14年度に「公共交通の『快適性・安心性』」向上方策の検討」と題した調査研究を行い、「快適性・安心性」向上のための課題の整理やモニター調査により、49の評価指標を抽出し、提案を行いました。

 そのうち、優先的に取り組むものとして計測している指標は、「ピーク時混雑率」「段差解消率」「ノンステップバス導入率」「車内快適指標」「ホームでの情報のわかりやすさ」「駅構内での情報のわかりやすさ」「車内での情報のわかりやすさ」「駅員への連絡のしやすさ」「車内での連絡のしやすさ」のつです。それぞれの指標の定義・計測方法等については、プレス発表資料に記載していますのでご参照ください。

 本指標は、首都圏の主な鉄道・バス事業者の協力を得て、それぞれの主な路線ごとに計測し、平成15年度末の数字から公表しており、今回、平成19年度末の数値の計測・公表を行ったことで、5カ年分の数値が出揃いました。

 快適性・安心性を確保するためには、さまざまな取り組みが考えられますが、そのうちのどの分野に重点的・集中的に投資するかは、各事業者が、それぞれの判断で実施しています。
したがって、本指標は、同一指標の事業者間比較ではなく、それぞれの投資実績の推移をわかりやすく示すことを目的としています。事業者・路線ごとの各指標の計測結果を見ることで、この5年間に、それぞれの事業者が、どのような分野に投資することで、快適性・安心性の向上に努めてきたかがお分かりいただけると思います。

 また、これまでは、首都圏の鉄道・バス事業者について計測を行ってきましたが、今後、首都圏以外の地域への計測対象範囲の拡大について検討進めてまいります。