LRTは旧市街では時速20km/hの低速で走行します。だから市民は平然とその前を歩行者や自転車が行き来します。(話によると事故は無いらしい)
道路空間は、信号、標識、看板、電柱、照明柱などが無いため、広々と感じました
工夫の一つとして、LRTの架線は両側の建物を利用して張っているだけのものです。(日本だと柱だらけなのでしょうね)
建物の高さ(4階建程度)と道路幅のバランスおよびファサード(建物の面)がや窓の位置などが統一されており、見た目もスッキリ、ヒューマンスケールで心地よかったです。
統一感の中にも建物の配色がリズム感を生み(決してけばけばしくない)、土地利用、景観などの規制が機能していると思いました。

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旧市街に入るLRT。
フライブルク市内の住宅・商業地の約90%を公共交通が網羅しているそうです。
LRT駅やバス停など、公共交通の駅(電停)の間隔は約500mです。つまりLRTやバスなどの通りに出て半径250m歩けば駅(電停)につくことになります。
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水路は浅く日本の「側溝」とはずいぶんイメージが違いました。
また水の流れは速く、歴史ある街並みに潤いとアクセントを与え重要な要素であると思いました。
またLRT走行部分と歩行部分を物理的に分離して安全面にも役立っているのでしょう。

緑色の壁の建物は、GastStatte(レストラン、宿屋)です。
日本で言うプチホテルあるいはペンション(食事ができる個人経営の小さなホテル)のことと思われます。
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Schwabentor(シュヴァーベン門)から旧市街に入った風景です。
建物は3階+屋根裏部屋(4階建)で統一されています。
写真中央奥がフライブルク大聖堂です。
ロマネスク様式とゴシック様式の織り交ざる、ドイツでも屈指の建築物です。1354年に着工し150年以上もかかって1513年に完成したそうです。
塔は116mと高く、この街のシンボルになっています。

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Herren通りです。魅力的なお店が建ち並んでいました。
自転車は決められた場所に駐輪されていました。
(日本だと、これも違法駐輪扱いで「歩く人の邪魔だ」と目くじら立てる人もいるのだろうが、何しろ旧市街地は車の乗り入れが規制されているため、道路空間が広く、多少の自転車も邪魔にならない。)
照明や電柱などの柱が無く大きな看板や標識も無いためすっきりしていました。市民みんながこの街を「好きで」「愛している」というのが伝わってきます。だから「派手な看板などが無く綺麗な街にしよう」「車が入って来ず歩ける街にしよう」という意識が高いのでしょうね。
何も観光の目玉が無くても、箱物がなくても、住民の愛着が感じられる街だからこそ、観光客も多いのでしょうね。

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