20120518駅前バス乗り場

 今までに、「バスに乗ろうとバス停に行ったら、ちょうど2台続けてバスが行ったあとで、そのあとに限って、数十分以上待たされた!」のような経験はありませんでしょうか?

 一般的に、家の前を走っている路線バスを「自分の足」として認識できるのは「15分に1本(郊外部では20分に1本)の間隔まで」といわれています。それ以上に間隔が開いてしまうと、仮に自分の家の前をバスが走っていても、「自分の足」として認識されにくくなるそうです。といっても、バスの車両のやりくりにも限界があり、やむを得ず、それより運行間隔をあけて走らせざるを得ない場合も必ず出てきます。そんな時に、「毎時00・30分発」のように、毎時間帯同じ数字の時刻にバスがやってくるダイヤ(=パターンダイヤ)にすれば、「自分の足」として認識してもらえる可能性が高まるといわれています。本数を確保できないような路線を、より「自分の足」として認識してもらうためには、「パターンダイヤ」が必須条件となります。

 これを踏まえてかと思われますが、昔から高槻市営バスでは、「乗務員の都合によるダイヤ」ではなく、利用者の視点に立った「パターンダイヤ」が積極的に作られてきました。例えば、日中、JR高槻駅北から日吉台行は「毎時10・25・40・55分発」、寺谷町行は「毎時00・20・40分発」、JR高槻駅南から柱本団地行は「毎時04・34分発」、北大塚行は「毎時10・30・50分発」、道鵜町行は「毎時05・35分発」のように、毎時間帯同じ時刻のパターンが繰り返されるようになっています。なので、一回利用すれば、次からは感覚的に利用できるようになります。蛇足ですが、平日・土曜・日祝日で異なる数字のパターンになっていたら、「自分の足」と認識してもらえる効果が半減してしまいますが、高槻市の場合は、平日・土曜・日祝日とも、日中は基本的に同じ数字のパターンにあわせているので、安心して利用できます。

 なお、高槻~枚方間を快走する京阪バスでは、もっとすごいことをやっています。JR高槻駅から1時間に4本、阪急高槻市駅から1時間に6本のバスが運行されていますが、下図のように、「大阪方面からの新快速電車(京都方面からの快速電車)が到着して6分後に、JR高槻駅発枚方市駅行のバスを出発させる」、「梅田・河原町方面からの特急電車が到着して5分後に、阪急高槻市駅発枚方市駅行のバスを出発させる」という、完全鉄道接続型のパターンダイヤが作られているのです!

(図)大阪方面からの新快速(京都方面からの快速)の高槻駅到着…「毎時00・15・30・45分着」
              →JR高槻駅発枚方市駅行バスの出発…「毎時06・21・36・51分発」
   梅田(河原町)方面からの特急の高槻市駅到着…「毎時01・11・21・31・41・51分着」
      →阪急高槻市駅発枚方市駅行バスの出発…「毎時06・16・26・36・46・56分発」

 こうなると、電車に乗る前の段階で、「大阪駅○時発の電車に乗ったら高槻(市)駅でバスの乗り継ぎがあるかどうか…」など、ややこしいことをあらかじめ頭で考える必要がなくなり、「鉄道とバスが完全に1本で繋がったもの」として認識されるようになります。

 少し専門的になりましたが、このように、利用者に目を向けた使いやすいバスダイヤが高槻市内では随所に見られます。是非、便利なバスでおでかけ下さい。