福山市で7月30日(金)31日(土)に行われた第5回日本モビリティ・マネジメント会議について報告します。

福山市は人口47万人、広島県では2番目に人口の多い都市です。
JR福山駅から徒歩10分程ある福山市生涯学習プラザ(まなびの館ローズコム)で行われました。
広い公園に低層の中央図書館など、市中心部にありながら静けさや落ち着きを感じました。

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さて、そもそも「モビリティ・マネジメント」とは何でしょうか?
冊子「モビリティ・マネジメント教育のすすめ」では、
『モビリティ・マネジメントとは、文字通り「モビリティをマネジメントすること」を表します。
この「モビリティ」という言葉は、「移動や交通」ということを意味します。
例えば、「私のモビリティ」といえば、「普段の生活の中で、私はどうやって移動しているのか」という
「私の日々の移動の様子」を意味します。
「このまちのモビリティ」といえば、「このまちでは、どんな交通が毎日おこなわれているのか」という
「このまちの日々の交通の様子」を意味します。
また、ここでいう「マネジメント」とは、「いろいろな工夫を重ねながら、少しずつ状況を改善していく
取り組み」を意味します。
つまり、「モビリティ・マネジメント」とは、「一人ひとりの移動や、まちや地域の交通の在り方を、
工夫を重ねながらよりよいものに改善していく取り組み」のことです。』
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また冊子には、
『私たちの移動は、私たちの社会全体にもいろいろな影響を与えています。
例えば「クルマ」を使うとたくさんのCO2が出ます。でも、多くの人々はこのことを十分に配慮せずに
クルマを使い続け、地球温暖化を促進してしまっています。
あるいは多くの地域で利用者が減少し、バスや鉄道が「廃線」になっていますが、例えば、地域の人々が
月に1回だけでも利用すれば廃線にならずに済んだ、というような路線は日本中にたくさんあります。
一人ひとりが、こうしたことに気づき、自らの「移動」(モビリティ)を少しずつでも
見直していくということは、社会にとっても大切なことなのです。
モビリティ・マネジメントは、そうした一人ひとりの「気づき」と、
一人ひとりが少しでも行動を変えるという「小さな実践」を促し、それらを通じて、
地域全体の交通を良くしていこうとする取り組みなのです。
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会議には福山市、羽田市長の挨拶にはじまり、基調講演は富山市の森市長より
「公共交通を軸とした歩いて暮らせるまちづくりの推進」として
LRT(路面電車)によるまちづくりの事例がありました。

参加者は、学識経験者や行政、コンサルタント、NPOや市民、企業など300名を超えとても盛況でした。
口頭発表やポスターセッションでは、パンフレットやマップなどが配布されており、
今後各地で取り組まれるモビリティー・マネジメントの参考になると思われます。

来年は仙台市で行われるそうです。
次回は是非、行政や議員、市民など高槻市からも沢山の方に参加して欲しいと感じました。